壁に生えるカビいやですね。カビは美観を損ねるのみならず健康面からも有害です。壁に生えたカビはどういう対策で退治しましょう。
カビは微生物の一種であり、学問的には真菌と呼ばれています。バクテリア(細菌)は、細胞分裂により増加しますが、カビは胞子が空気中に飛出し建物の壁や食物などの基質に付着し、水分や栄養の条件が整うと胞子から菌糸を伸ばし、菌糸体を形成します。カビを含む微生物は良くも悪しくも生産、消費、分解という生態系の基本となる三要素に深い係わりを持ちます。我々の生活には古くから酒や味噌、チーズ、醤油などの製造に微生物が使用されています。その伝統が学問的には応用生物学として、実用面においては発酵工業として受け継がれています。しかし、衣食住におけるカビの発生は、食品の腐敗や様々な感染症を引き起こし我々に不利益をもたらすものとして存在しています。住宅におけるカビは、浴室や塗り壁、壁クロス、衣類などあらゆる部分や材料に発生、繁殖し多大な悪影響をもたらします。建築物に不潔さや、美観の損失を与えるだけでなく人体に悪影響を及ぼすものも数多くあります。カビの胞子は5ミクロン程度と小さなもので、吸込んだ空気と共に肺の奥に入り込み、気管支ゼンソク、鼻炎、アトピー性皮膚炎などアレルギー患者の主な病気の原因ともなっています。
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カビは結露が発生する壁には発生します。空気中の水蒸気が凝縮することを結露と呼ばれます。室内の水蒸気が壁や窓で冷やされ、空中にとどまる事が出来ず水となります。冷たい空気は下の方へ流れて行きます。湿気は軽いので天井付近に行きます。そのため、窓などが結露する場合、床付近にも天井にもカビが発生してしまいます。まず外に面している壁の四隅からカビの発生が始まり、天井部分や近くの家具の裏などで繁殖し始めます。基本的な結露防止手段としては、室内の水蒸気量を減らすか、表面温度を上げる方法があり、表面温度を上げるために断熱を行なうことはもっとも基本的な手法とされています。ですが、集合住宅では内断熱か断熱材なしという場合も多く、外に面した壁が結露しカビが発生することも少なくありません。また外気の湿度が少ない冬季であれば換気を行うことで室内の水蒸気量を減らすことも結露対策として有効です。夏季においては、冷房の設定温度を上げるなどして、建物内部の表面温度が上昇し、結露しにくくもなります。除湿器や除湿剤を用いて室内の水蒸気量を減らす方法もありますが、除湿剤においては大量に必要となってしまいます。
カビは適当な温度、湿度、栄養の3要素が揃うと繁殖をし始めます。カビの発生防止には換気や結露の拭き取り、こまめなお掃除などを心がけることが大切です。汚れもカビの栄養となりえます。カビ取りには塩素系漂白剤や酸性洗剤が効果的ですが、この2つを同時に使用し混ざると有害な塩素ガスが発生する危険がありますので同時に使用する事は避けましょう。また塩素系漂白剤使用時も窓をあけ換気に注意し、ゴム手袋を着用するなどして手足をそしてゴーグルなどをつけて目もしっかり保護してカビ取り作業を行います。ですが、カビを除去できてもそれは一時的なものにすぎず、カビを発生させない事が大切です。カビが好む温度は25〜30℃。湿度においては75%。湿度を60%以下にすることでカビの繁殖は防ぐことができます。暖房においては、石油、ガスは燃焼時に水蒸気を発生しますのでエアコン暖房に変えるのも有効です。大掛かりになりますが家の断熱性能をあげることが一番効果的なようです。ただし、単に断熱材を壁内に充填するだけですと壁の構造耐力を落とす場合もありますので技術と経験がある工務店に頼むことが必要です。建築基準法が改正され増改築や新築のマンション、戸建て住宅への換気システムの設置が義務づけられるようになりました。これにより湿度は制御され結露も起こりにくくなることでしょう。
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